
2023年9月30日
生産を扱う設備でよく耳にする言葉です。一つの処理を行うのに許される最大時間といった捉え方をしています。機械設備ではストロークと設定速度の組合せで装置の能力を定義している場合もあります。
ところが機械設計の方はとにかく「全速力」でこの能力設計をしがちなのかな?と感じていたりするわけです。
サーボモータもロボットも全速力でワークを扱うのではなく、そこには減速や加速が絡んできてなかなか能力として定義されているタクトタイムを出すことが出来ません。色々構造を見直して0.1秒単位で処理動作を縮めてようやく能力を出せるように追い込んでいきます。
また1日もしくは1ヶ月あたりの生産目標があり、稼働時間から逆算して装置の動作速度(タクトタイム)を求められる場合もあります。1日あたり2,000個生産で8時間稼働させるので250個/h→4.2個/minなので1つ生産するには14秒以内となりますね。そこに搬送時間などが加味されてくるので実際に生産するための動作に許されるタクトタイムはもっと短いものになります。
お客様はそれをもとに歩留まりなどを考慮して1日あたりの生産数=売上げを設定しているわけなのでチョコ停だったとしてもそりゃ大騒ぎです。現場の方に残業を強いることになったりしますしね。
なのでそこは程々に余裕をもたせたタクト設計をして頂きたいなぁと切に思う次第です。